システム開発を依頼する前に準備すること ― 専門知識がなくても書ける依頼メモのひな形と、要件のまとめ方【2026年版】

2026年10月15日 R.Support(対応地域は全国。やり取りはオンラインで完結します)

結論から。依頼の前に用意するのは、専門的な仕様書ではありません。今の業務の流れ、困っていること、使う人、欲しい機能の優先順位、今の道具、時期、予算の考え方。この7つを、A4一枚のメモにまとめるだけです。


依頼の前に用意するのは、仕様書ではありません

システム開発を頼もうと思っても、何から伝えればいいのか分からない。そこで手が止まる方は少なくありません。

調べると「要件定義」という言葉が出てきて、身構えてしまう。ここで一度、肩の力を抜いてください。

要件定義とは、つくる物の中身と決まりごとを、文章にまとめる作業のことです。作る側が聞き取りながら、一緒に固めていけます。

依頼する側が用意するのは、今の様子を正直に書いたメモで足ります。

「こういう画面で」「このボタンを」と決めておく必要はありません。決め打ちした画面より、困っている場面のほうが、よい提案につながります。

準備しておく7つの項目

メモに書くのは、次の7つです。上から順に埋めると、話がまとまりやすくなります。

#項目何を書くか書くと何が決まるか
①今の業務の流れ仕事が始まってから終わるまでの順番どこを仕組みにすれば楽になるか
②困っていること困る場面と、その回数・かかる時間何から先に直すか
③使う人と人数誰が、何人で、どの端末で使うか画面の作りと、見てよい範囲の分け方
④必要な機能なくては困る物と、あれば嬉しい物最初に作る範囲と、費用・期間の目安
⑤今使っている道具Excel・紙・LINE・会計ソフトなど今のデータを移すか、つなぐか
⑥いつまでに使い始めたい時期と、その理由作る順番と、最初に出す範囲
⑦予算の考え方上限の目安と、毎月かけられる額同じ目的での、作り方の選び方

全部が埋まっていなくても大丈夫です。分からない欄は「分からない」と書いておけば、打ち合わせで一緒に埋められます。

今の業務の流れと、困っていることを書く

業務の流れは「誰が・何を・何で」の順に

1日の仕事を、起きる順に箇条書きにします。1行ごとに、誰が・何を・何を使って、を入れます。

たとえば、注文を受けて配達する仕事なら、次のように書けます(記入例です)。

  1. 電話かFAXで注文を受ける(事務の担当・電話とFAX)
  2. 注文の内容をExcelに打ち直す(事務の担当・Excel)
  3. 配達の担当を決めて、LINEで伝える(責任者・LINE)
  4. 紙の伝票を書いて、配達のときに渡す(配達の担当・紙)
  5. 月末に、Excelから請求書を作る(事務の担当・Excel)

書き出すと、同じ内容を何度も書き写している所が見えてきます。そこが、仕組みにすると楽になる候補です。

困っていることには「回数」と「時間」をつける

「手間がかかる」だけでは、どれくらい困っているのかが伝わりません。何回起きて、1回に何分かかるかを、おおよそで書きます。

伝わりにくい書き方伝わる書き方(例)
転記が大変注文1件ごとにExcelへ打ち直す。1日20件ほど、1件3分ほど
ミスが多い打ち間違いで、配達先を誤ることが月に数回ある
探すのに時間がかかる過去の注文を紙の束から探すのに、1回10分ほどかかる
担当者がいないと分からない請求の締め方を知っているのが1人だけ。休むと月末が止まる

表の数字は、書き方を示すための例です。正確でなくても、おおよその数字があるだけで、直す順番が決めやすくなります。

使う人と人数、今使っている道具を書く

使う人は、役割ごとに分ける

人数の合計より、役割ごとの人数が大事です。役割によって、必要な画面が変わるからです。

使う場所と端末も書きます。事務所のパソコンか、外出先のスマホか。これで画面の作りが変わります。

誰がどの情報を見てよいか、も書いておくと安心です。売上や個人情報は、見られる人を絞ることが多いからです。

今使っている道具は、やめたくない物も書く

道具書いておくこと
Excelどんな表が何枚あるか。何年分あるか。見本を1枚用意する
紙(伝票・台帳・申込書)書いている項目。写真を1枚撮っておく
LINE誰と何をやり取りしているか(お客様か、社内か)
会計ソフト・決済・予約などのサービスサービスの名前と、この先も使い続けたいか

「これはやめたくない」という道具は、はっきり書いてください。今の道具とつなぐか、置き換えるかで、作り方が変わります。

なくては困る機能と、あれば嬉しい機能を分ける

欲しい機能を思いつくまま並べると、全部が同じ重さに見えます。3つに分けるだけで、最初に作る範囲が決まります。

区分意味書き方の例
なくては困るこれが無いと、今の仕事が回らない注文を一覧で見られる/担当を割り振れる/月末に請求書が出せる
あれば嬉しい無くても回るが、あると楽になる配達の担当のスマホに知らせが届く/売上をグラフで見られる
今回はいらない思いついたが、今は困っていない在庫の管理/お客様向けのアプリ

機能は「何ができる」の形で書きます。ボタンの色や配置といった見た目の話は、後からで足ります。

迷ったら、「それが無い日に、何が起きるか」を考えてください。困ることが浮かべば、なくては困る機能です。

「今回はいらない」の欄も、消さずに残しておきます。後から足すかもしれない物が分かれば、足しやすい作りにできます。

いつまでに、と予算の考え方

時期は、日付と理由をセットで

「なるべく早く」より、「4月の繁忙期の前に」のように理由を添えます。

理由が分かれば、期日までに必須の機能だけを先に使い始め、残りを後から足す。そうした進め方も選べるようになります。

予算は、金額の前に今の手間を時間に直す

予算が決まっていない方も多いと思います。それで大丈夫です。

まず、今の手間を時間に直してみます。たとえば1日30分の転記が月に20日あれば、月10時間です。

その時間が減ったら、何に使えるか。ここまで書くと、かけてよい金額の目安が、自分の中で決まってきます。

費用は、次の2つに分けて考えます。

上限の目安を先に伝えると、その範囲で何ができるかを提案しやすくなります。費用が何で決まるかは、業務システムの費用の記事でも詳しく書いています。

そのまま使える依頼メモのひな形

下の表を写して、右の欄を自分の内容に書き替えるだけで、依頼メモになります。

項目書くこと記入例
会社・お店の概要業種、人数、拠点の数食品の配達。従業員7名。事務所1か所
今の業務の流れ仕事の順番(誰が・何を・何で)電話とFAXで注文 → Excelへ転記 → LINEで配達を指示 → 紙の伝票 → 月末に請求書
困っていること場面と、回数・時間転記に1日1時間ほど。打ち間違いで配達先を誤ることが月に数回
使う人と人数役割ごとの人数と端末入力2名(パソコン)、配達4名(スマホ)、責任者1名
なくては困る機能無いと仕事が回らない物注文の一覧、担当の割り振り、請求書の作成
あれば嬉しい機能あると楽になる物配達の担当への知らせ、売上のグラフ
今使っている道具Excel・紙・LINE・ソフトの名前Excel(注文表・顧客表)、紙の伝票、LINE、会計ソフト
いつまでに時期と、その理由3月末まで。4月から注文が増えるため
予算の考え方上限の目安と、毎月かけられる額作る費用は相談して決めたい。毎月の費用は抑えたい
添える資料見本になる物注文表のExcel1枚、伝票の写真1枚

記入例は書き方の見本です。分からない欄は空けたままで大丈夫です。

見本を1枚ずつ添えると、話が早く進みます。今使っているExcelの表や、紙の伝票の写真です。

お客様の名前や電話番号など、個人情報が入っている場合は、消してからお送りください。

打ち合わせで聞かれること

メモを渡したあと、打ち合わせでよく確かめる点です。先に考えておくと、話が早く進みます。

とくに「いつもと違うとき」は、メモから漏れやすい所です。例外の対応こそ、手作業が残りやすい部分です。

R.Support の専用のシステム開発でも、ご相談のあとのヒアリングで、この項目を一緒に確かめます。

業務の流れを確かめ、どこを仕組みにすれば楽になるかを整理します。メモが書きかけでも、お話を伺いながらこちらで書き起こします。

依頼メモを用意する5つの手順

  1. 業務の流れを書き出す。仕事が始まってから終わるまでを、起きる順に箇条書きにします。1行ごとに、誰が・何を・何を使って、を入れます。
  2. 困りごとに回数と時間をつける。困っている場面ごとに、何回起きて、1回に何分かかるかを、おおよそで書きます。正確でなくても大丈夫です。
  3. 機能を2つに分ける。欲しい機能を、なくては困る物と、あれば嬉しい物に分けます。迷ったら、それが無い日に何が起きるかで考えます。
  4. ひな形の残りを埋める。使う人と人数、今使っている道具、いつまでに、予算の考え方を、依頼メモのひな形に書き込みます。分からない欄は空けておきます。
  5. 見本を添えて相談する。今使っているExcelや紙の伝票の見本を1枚ずつ添えて、お問い合わせフォームか公式LINEから相談します。個人情報は消してから送ります。

Excelや紙の管理を、どの時点で仕組みに変えるかは、Excelや紙の管理が限界になったときの記事で書いています。

R.Support の専用のシステム開発

手作業が多い。同じ入力を何度もしている。紙とExcelでは管理が追いつかない。そうしたお悩みを伺い、その現場のためのシステムを一からつくります。

#進み方内容
1ご相談今お困りのことを、そのままお聞かせください。
2ヒアリング業務の流れを一緒に確かめ、どこを仕組みにすれば楽になるかを整理します。
3ご提案とお見積りつくる物の内容、制作日数、費用をまとめてお示しします。
4制作と納品ご納得いただいてから着手いたします。納品のあとは、使い方もご案内します。

料金は、ご相談のうえで決めます。次の点を検討したうえで、内容に見合った適正な価格でご提供いたします。

お見積りまでは、費用はかかりません。この記事のひな形が半分しか埋まっていなくても、ご相談いただけます。

これまでの制作は、App Store のアプリ1本、Webサイト5本、Webシステム6本です(2026年10月時点)。

対応地域は全国です。ご相談からヒアリング、納品後のご案内まで、オンラインで進められます。

よくある質問

Q. 専門知識がなくても、システム開発を依頼できますか。
依頼できます。用意するのは専門的な仕様書ではなく、今の業務の流れと困っていることを書いたメモです。画面やボタンの形まで決めておく必要はありません。分からない所は、打ち合わせで作る側と一緒に整理します。

Q. 要件定義とは何ですか。依頼する側が書く必要がありますか。
要件定義とは、つくる物の中身と決まりごとを文章にまとめる作業のことです。依頼する側がすべてを書く必要はありません。今の業務の流れ、困っていること、使う人と人数、必要な機能などをメモにしておけば、作る側がそれをもとに聞き取りながらまとめます。

Q. 依頼メモには、何を書けばよいですか。
7つです。①今の業務の流れ ②困っていること(回数と時間) ③使う人と人数 ④なくては困る機能と、あれば嬉しい機能 ⑤今使っている道具(Excel・紙・LINE など) ⑥いつまでに使い始めたいか ⑦予算の考え方。全部が埋まっていなくても相談できます。

Q. 予算が決まっていなくても相談できますか。
相談できます。まず、今の手間が月に何時間あるかを書いてみてください。そのうえで、作るときの費用と毎月かかる費用を分けて考えると、目安が決めやすくなります。上限の目安を伝えると、その範囲でできることを提案しやすくなります。

Q. 欲しい機能がはっきりしていなくても大丈夫ですか。
大丈夫です。機能より先に、困っている場面を伝えてください。「それが無い日に何が起きるか」で、なくては困る機能と、あれば嬉しい機能に分けていくと、最初に作る範囲が決まります。

Q. R.Support に相談すると、どう進みますか。費用はいつからかかりますか。
ご相談、ヒアリング、ご提案とお見積り、制作と納品の順に進めます。料金は、制作にかかる日数、つくる物の難しさ、使うたびに費用がかかる仕組みが含まれるか、納品後の保守とサポートの有無を検討して決めます。お見積りまでは、費用はかかりません。

Q. 遠方からでも依頼できますか。
対応地域は全国です。ご相談からヒアリング、納品後のご案内まで、オンラインで進められます。お問い合わせフォームか、公式LINE(@761uauuf)からご連絡ください。

まとめ

システム開発の依頼に、専門知識は要りません。用意するのは、今の様子を正直に書いたメモです。

業務の流れ、困っていること、使う人と人数、必要な機能の分け方、今の道具、時期、予算の考え方。この7つを、A4一枚にまとめます。

困りごとには回数と時間を。機能は「なくては困る」と「あれば嬉しい」に分けて。それだけで、最初に作る範囲と、費用の目安が見えてきます。

書き終えたら、Excelや伝票の見本を1枚ずつ添えて、相談してください。書きかけのメモでも、ヒアリングで一緒に仕上げます。

R.Support がどんな物をつくるのか、先に触って確かめたい方は、体験デモをどうぞ。お店の名前を入れるだけで、約10秒で受付の画面が出ます。


R.Support の体験デモを見る入力は店名だけ・約10秒で表示されます

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書きかけの依頼メモのままでも、ご相談いただけます。

R.Support は、業務のお悩みを伺い、その現場のためのシステムを一からつくります。ご相談、ヒアリング、ご提案とお見積り、制作と納品の順に進めます。料金は、制作にかかる日数、つくる物の難しさ、使うたびに費用がかかる仕組みが含まれるか、納品後の保守とサポートの有無を検討して決めます。お見積りまでは、費用はかかりません。対応地域は全国です。売り込みはしません。

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